複雑で予測困難なプロジェクトの管理・評価〜PDIAと参加型評価

国際協力プロジェクトには、道路建設に代表されるインフラ整備のように活動と成果の関係が単純で予測がしやすいブループリント型のものと、行政機能改善や福祉・教育などのように複雑で、予測の難しいプロセス型があります。同様のことは国内の社会セクターで活動するNGO/NPOなどにもあてはまると思います。

複雑で予測困難なプロジェクトは、開始前に計画を綿密に立てそれに沿って管理・評価するやり方では、成果を出したり、それを評価したりすることが難しいといわれています。なぜなら、この種のプロジェクトは、関係者の行動変容が求められるうえ、多数の要因が複雑に関与して修正を繰り返しながら事業が進むためです。

ハーバード大学ケネディ行政大学院の学者たちが提唱するPDIA(Problem-Driven Iterative Adaptation)は、このような複雑で予測困難なプロジェクトを管理運営するための手法です。PDIAは「途上国側が主体的に解決策を考え、その適用と改善を繰り返すことで、健全かつ持続性のある制度改革を実現しようとする」アプローチです。また評価に利害関係者が参加する参加型評価は、プロセス型プロジェクトの評価に適しているといわれます。

本フォーラムでは、JICA緒方研究所の伏見勝利氏にPDIAについて、また明治大学公共政策大学院の源由理子氏に「参加型/協働型評価との親和性」をテーマにお話しいただき、プロセス型事業の管理・評価のより良いあり方について考えていきます。


開催概要

  • 日時:2021年11月12日(金曜)14:00-16:00
  • 形式:Zoomを活用したオンライン。PCと安定したインターネット環境が必要です。
  • 参加費:1,000円(税込)
  • お申し込み:下記、STORESからご購入ください。前日までにZoomの入室URLを送ります。一度購入された参加費は、原則返金はできかねますので(当会理由のキャンセルなど除く)、ご了承ください。
    .jp
    ※申し込み締切日:11月10日(水曜)23:59

<プログラム>

14:00-14:05
開会挨拶、登壇者紹介

14:05-15:10
「Problem-Driven Iterative Adaptation (PDIA)の紹介」
伏見勝利(JICA緒方貞子平和開発研究所)※講演1時間、質疑5分

15:10-15:30
「参加型/協働型評価との親和性」
源由理子(明治大学公共政策大学院)コメント15分、質疑5分

15:30-15:55
自由に意見交換

15:55-16:00
参加型評価センターからのお知らせ

<こんな方にお勧め>

NGO/NPO、ODAコンサルタント、研究者などで「複雑で予測困難なプロジェクト」の管理運営・評価にかかわっている方、興味のある方。国際協力だけでなく、国内活動にも応用の利く考え方です。

<講師略歴>

伏見勝利

英国立レスター大学大学院社会科学部博士課程在学(Doctoral Candidate)
専門はマネジメント。PDIA基礎・実践コース修了(ハーバード大学国際開発研究所)。PCM副モデレータ。JICAでは緒方研究所次長、ウズベキスタン事務所長、中東・欧州部計画課長、日本センター課長を務める。コスタリカ、グアテマラ、ブルガリア、オーストリア、セルビア、イラク、ウズベキスタンでの在外勤務経験有。

源由理子

明治大学・副学長(社会連携担当)/明治大学公共政策大学院ガバナンス研究科・教授
専門は、評価論、社会開発論。評価とマネジメントの接近、評価とエンパワメントをテーマとし、政策・事業の評価手法、評価制度構築、参加型・協働型評価に関する研究・実践を積む。これまで行政、NPO、財団、企業CSR等の評価実践現場を支援。東京工業大学大学院社会理工学研究科修了、博士(学術)。一般社団法人参加型評価センター・アドバイザー

 


本件にかんするお問い合わせ先

一般社団法人参加型評価センター

[at] (* [at] の部分を@に修正してご使用ください)