『国際開発研究』第30巻1号をお届けします

第30回第1号をお届けします。今号は新しい編集委員会での最初の発刊となります。今執行部では佐藤仁会長から「Visible, Inclusive, and Entertaining」というスローガンが示されています。本誌も特に社会に発信すること(Visible)、読んで面白い(Entertaining)要素をこれまでの学会誌の歴史に付け加えられればと思っております。

今号ではそうした試みの一環として特集の中で「討論」というこれまでにないカテゴリーの論考を掲載しました。さらに学会誌が活発な議論をする場になる一歩として考えています。

また、今号は特集が2本組みになっています。一つは「開発協力の歴史研究アプローチの可能性」と題したもので興味深い論文と討論により構成されています。

また、もう一本の特集は誌上シンポジウムとして学会のラウンドテーブルにおける議論を掲載させていただきました。この誌上シンポジウムは学会の大会との連携をより深めていきたいという狙いもあり、そうした試みの一環で掲載させていただいたものです。新型コロナで海外での調査ができない中で、開発学はどうあるべきかを議論したものです。ぜひお読みいただければ幸いです。

投稿原稿については調査報告を4本掲載させていただきました。また、書評については5本を掲載いたしました。投稿は随時受け付けをしておりますので、引き続き皆様からのご投稿をお待ちしています。また、書評対象の図書についても随時受け付けています。編集事務局へご連絡いただければ幸いです。

学会誌編集員
委員長 島田剛



『国際開発研究』バックナンバーをJ-STAGEで公開

当学会の学会誌『国際開発研究』バックナンバーの個別論文が、J-Stageで検索することができるようになりました。

なお、書評などを含む各号全体のPDFについてはこれまでどおり、一定期間後に当ウェブサイト上で公開いたします。

学会誌編集委員会より

学会創立30周年事業の一つとして取り組んでいました「国際開発研究」バックナンバーのJ-STAGEでの公開ですが、先日、第5巻(1996年)から第12巻(2003年)があらたに登載され、査読制度を導入した第5巻以降、現在の第28巻(2019年)まで、24年間分の論文等の公開がすべて完了しました。 各論文にはDOI番号が付与され、引用がされやすくなっています。なお、第4巻以前のものは、査読制度導入の前のもので、論文の形態も現在とはずいぶん違いますので、J-STAGEでは公開されません。第1巻からこれまでの各号の全文(論文ごとに分割されていません)は、学会HP上で公開されています。 是非、一度、アクセスしていただき、学会創設以来の研究の蓄積を実感していただけますと幸いです。




『国際開発研究』第29巻2号をお届けします

今号の特集テーマは「SDGs 時代の教育普遍化と格差」です。冒頭の総説に続き、5か国(タイ、バングラデシュ、ザンビア、マラウイ、マダガスカル)の事例研究から構成されています。教育の量的な拡大が進展する中、その過程で生じるさまざまな格差に着目しています。開発と教育については、教育分野に限らず、さまざまな分野において議論が交わされる事柄でもあると思いますので、是非ご一読いただけますと幸いです。