開催案内(会員・一般):ゼミナール「開発と社会学」(移住と開発編)参加者募集

下記の要領で「開発と社会学」(移住と開発編)の参加者を募集します。ご関心のある方はご応募下さい。今期は「移住と開発」に特化した課題図書をとり上げ、開催頻度は月一回、全5回となります。
【ゼミナールの名称】
開発と社会学(番外編):「移住と開発」への移民研究からのアプローチ
【主宰者】
佐藤寛(開発社会学舎)+加藤丈太郎(明治学院大学)
【ゼミナールの目的】
世界規模で移住の重要性は高まっています。国際送金(Remittance)はすでに外国直接投資(FDI)を上回り、世界銀行をはじめとする国際機関も移民の役割に注目しています。日本においても参議院選挙で移民が争点となるなど、社会的・政治的な関心はかつてなく高まっています。さらに、開発協力の分野でもコロナ禍以降、移民を視野に入れた事業が増えており、開発に携わる者にとって「移住」を理解することは不可欠になりつつあります。
本ゼミでは、こうした背景を踏まえ、「移住と開発」というテーマを複眼的に学ぶ場を提供します。ゼミ形式で議論と学習を深めることを通じて、移住と開発を架橋する新たな知見を獲得することを目指します。
【開催日程】2025年10月から2026年2月の第二土曜日(12月のみ、第三土曜日)、月1回で全5回、時間は14時から18時半まで
【開催場所】明治学院大学 白金キャンパス(対面)
【募集定員】15名程度
【各回の内容(予定)】
第1回(10/11 土)「多文化共生」を自分なりに理解する
第2回(11/8 土)移住を読み解くための基礎理論を確認する
第3回(12/20 土)「移住インフラ論」から送り出し国と受け入れ国を繋ぐ
第4回(1/10 土)移民・難民をめぐる議論に騙されない眼を養う
第5回(2/14 土)開発と移住の架橋~「ケイパビリティ」論を手掛かりとして
【応募資格】(国際開発学会の会員であることは必要条件ではありません)
a)上記日程のうち最低4回以上出席出来ること
b)「移住と開発」に関心があり、今後、実践や研究に取り組む意思のある方
【ゼミナールの運営方法】
各回のテーマに応じて課題図書を指定します(日本語、英語)。これを事前に読み、各自がテーマについて考察してきた結果を報告し、全員で議論する演習形式を取ります。議論の使用言語は日本語です。課題図書のレジメは輪番制により全員が担当します。毎回全員が課題図書を読んでくることが前提で、単に話を聞きに来るだけのセミナーではありませんので、強い熱意のある方だけを募集します。なお、課題図書は各自調達が原則です。
【応募方法】
参加希望者は①氏名、②所属、③年齢、④連絡先(携帯電話番号)、⑤メールアドレス、⑥志望動機(100字程度)、⑦関心のあるテーマを明記の上、以下のGoogle Formからお申し込みください。
https://forms.gle/x8ybNQQXc3DZEwPw5
【応募締め切り】2025年9月16日(火)9:00AM(必着)
【参加合否】応募者多数の場合は、志望動機等を勘案の上参加者を決定します。合否については、9月24日(水)までに電子メールで応募者に通知します。
【参加費】3,000円(資料コピー代等)。最初の参加時に徴収します。
【課題図書(予定)】参加者全員が事前に読んでくることが前提です。
第1回(10/11 土)「多文化共生」を自分なりに理解する
松尾慎編著(2018)『多文化共生 人が変わる、社会を変える』凡人社
塩原良和(2025)『共生の思考法―異なる現実が重なりあうところから』明石書店
第2回(11/8 土)移住を読み解くための基礎理論を確認する
Massey, D. S., Arango, J., Hugo, G., Kouaouci, A., Pellegrino, A., & Taylor, J. E. (1993). Theories of International Migration: A Review and Appraisal. Population and Development Review, 19(3), 431–466.
梶田孝道・丹野清人・樋口直人(2005)『顔の見えない定住化日系ブラジル人と国家・市場・移民ネットワーク』名古屋大学出版会
第3回(12/20 土)「移住インフラ論」から送り出し国と受け入れ国を繋ぐ
Xiang, B., & Lindquist, J. (2018). Migration Infrastructure. International Migration Review, 48(1_suppl), 122-148.
田辺国昭・是川夕監修・国立社会保障・人口問題研究所編(2022)『国際労働移動ネットワークの中の日本―誰が日本を目指すのか』日本評論社
第4回(1/10 土)移民・難民をめぐる真偽を見極める眼を養う
平野雄吾(2020)『ルポ入管―絶望の入管収容施設』筑摩書房(ちくま新書)
モラン,エドガール(1997)『オルレアンのうわさ―女性誘拐のうわさとその神話作用』(杉山光信訳)みすず書房
第5回(2/14 土) 開発と移住の架橋~「ケイパビリティ」論を手掛かりとして
de Haas, H., (2023). How Migration Really Works?: The Factful Guide to the Most Divisive Issue in Politics. Penguin.(翻訳書 2026年2月刊行予定)
池本幸夫(2025)『不正義の克服―アマルティア・セン『正義のアイディア』を本音で読み解く』明石書店
【問い合わせ】ご質問等ありましたら satokan999[at]gmail.com までお問い合わせください。ただし、参加回数(4回以上)の制限についてのご相談はできません。
(* メールアドレスは、[at] の部分を@に修正してご使用ください)