新刊案内:『途上国の産業開発と日本の経験――翻訳的適応から国際協力を考える』出版のお知らせ

国際開発学会会員の皆様
会員の大野泉です。いつも貴重な研究・情報を共有いただき、ありがとうございます。
この度、日本評論社より、大野泉・神公明・天津邦明・森純一編著『途上国の産業開発と日本の経験――翻訳的適応から国際協力を考える』を出版しましたので、ご案内いたします(2025年9月30日刊)。多くの皆様に手に取っていただけると嬉しいです。
<内容紹介>
日本は「開発を学ぶ側」と「開発を伝える側」の二重の立場をもち、長年にわたる自らの開発・開発協力の経験を通じて、独自の開発の視点と方法を培ってきました。そして戦後、日本は政策支援から個々の施策の実行に至るまで、幅広い分野で産業開発協力に積極的に取り組んできました。
日本はいかに開発を学び、その経験をいかに「翻訳」して開発協力を行ってきたのか――本書は翻訳的適応(translative adaptation)」を鍵概念とし、理論的枠組みを提示し、多くの具体的事例を紹介しています。さらに、変化する国際開発環境の中で、日本が「成熟した」開発パートナーとしてどのような知的貢献を果たすべきかを考察しており、未来の開発協力を考える一助にもなれば幸いです。執筆陣は皆、研究と実践の両面で豊かな経験を持ち、本書の大きな特色となっています。
◎日本評論社ウェブサイト
https://www.nippyo.co.jp/shop/book/9597.html
◎JICA緒方貞子平和開発研究所ウェブサイト(研究プロジェクトについて)https://www.jica.go.jp/jica_ri/publication/booksandreports/1574028_21881.html
<本書の構成>
第Ⅰ部 総論――開発プロセスにおける翻訳的適応とは(序章・1章・2章)
第II部 日本の経験――どのように開発を学んだか(3章・4章・5章)
第III部 途上国とつくる国際協力――どのように開発を伝えてきたか(6章・7章・8章・9章・10章)
第IV章 変化する世界と翻訳的適応アプローチ――何を維持し、革新すべきか(11章・終章)
<執筆陣(執筆章順)>
大野泉(編者)、細野昭雄、天津邦明(編者)、和田正武、大野健一、山田実、森純一(編者)、菊池剛、神公明(編者)、本間徹
問い合わせ連絡先(編者代表):大野泉(i-ohno[at]grips.ac.jp)
(* [at] の部分を@に修正してご使用ください)