グローバル連携委員会からのお知らせ(2024年2月)
グローバル連携委員会では、以下の3つの活動を行いました。
1.北東アジア開発協力フォーラムへの代表者派遣
2023年11月27日(月)にタイのバンコク市で開催された北東アジア開発協力フォーラム(North-East Asia Development Cooperation Forum 2023)に、国際開発学会の代表として高田潤一会員(東京工業大学)と狩野剛会員(金沢工業大学)にご参加いただきました。
中国、韓国、ロシアの国際開発学会と連携し、国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)がホストとして毎年開催している同フォーラムでは、各国の開発援助・国際協力のトレンドについて情報交換すると共に、特定のテーマについて議論を交わしています。
今回のフォーラムでは、国際協力と技術的イノベーションというテーマのもと、活発な議論が交わされました。高田会員(情報通信と国際開発)と狩野会員(デジタル技術と国際開発)は、それぞれの専門分野における知見・経験を踏まえて、会議での議論に重要な貢献をしていただきました。
2.学会年次大会における韓国国際開発学会との合同セッションの開催
2023年11月12日(日曜)に上智大学で開催された国際開発学会・年次大会において、韓国国際開発学会(KAIDEC)との合同セッションを開催しました。
「日本と韓国による国際開発協力の展望」と題した同セッションでは、KAIDECから招聘したDr. Han Seung-Heon(Korea Institute of Public Administration)による講演「Global emerging issues and context shifts in the era of complex crisis: Integrated perspectives on the field of public administration in Korea」と、Dr. Kang Woo Chul(Korea EXIM Bank)による講演「Solidarity between Korea and Japan in the era of complex crises」があり、ディスカッサントして鄭傚民会員(京都大学)にご参加いただきました。
韓国の国際開発研究ならびに開発援助実務の潮流を踏まえつつ、いかにして複合的な危機が起きている途上国の現状に対して支援を行うことができるのかについて、多様な視点から刺激的な議論が交わされました。とくに、ディスカッサントの鄭会員には、韓国と日本の両国の状況を踏まえた視点から非常に示唆的なコメントをしていただきました。
3.韓国国際開発学会の冬季大会への代表者派遣
2023年12月8日(金曜)に韓国のソウル市で開かれた韓国国際開発学会(KAIDEC)の冬季大会に、国際開発学会の代表として近藤久洋会員(埼玉大学)と牛久晴香会員(北海学園大学)にご参加いただきました。
同大会において、近藤会員は「How Should Politics Be Positioned in International Development?: Implications from International Development in Japan」と題した講演を行い、牛久会員は「Beyond Pride and Prejudice: International Development Studies and African Area Studies in Japan」と題した講演を行いました。
どちらの講演も韓国の国際開発研究者たちから高い評価を得たとのメッセージが、後日、KAIDECの国際交流委員長からJASIDグローバル連携委員長宛てに送られてきたことを申し添えます。
このように、秋から冬にかけて開かれた国際的な議論の場に、積極的に会員の方々にご参加いただいてきました。いずれの会員も、非常にご多忙なスケジュールの中にもかかわらずご快諾くださり、とても貴重なご貢献をしていただきました。グローバル連携委員会として、心よりお礼申し上げます。
また、これらの国際会議等への派遣にあたり、今期新たに立ち上がった人材推薦ワーキンググループの先生方から多大なご支援を賜りました。この場をお借りしてお礼申し上げます。
なお、こうした国際的な場への代表派遣を検討する際には、会議のテーマと合致した専門分野の方々にお願いをしておりますが、できるだけ若手の会員にもご参加いただけるようにしたいと考えております。引き続き、会員の皆さまのご理解とご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
グローバル連携委員会
委員長:北村友人(東京大学)