新刊案内:ブックトーク『グローバル格差を生きる人びと』
国際開発学会のみなさま
会員の友松夕香(法政大学)です。大変お世話になっております。
6月に『グローバル格差を生きる人びと 「国際協力」のディストピア』(岩波新書)を出版いたしました。
https://www.iwanami.co.jp/book/b10135042.html
11月29日(土)開催の全国大会にて、ブックトークをおこないます。新書として出版するうえで、長年抱えてきた問題意識だけではなく直面した壁や試行錯誤の過程を率直にお話いたします。9:30からの第一報告になりますが、是非お越しいただけますと大変ありがたいです。
はじめに
序 章 グローバル格差の感情
1 「白人の国」への羨望
2 理解し合わないままの共存
3 不均衡なグローバリゼーション
第1章 請い、与えられる者の日常
1 不足のなか「自立」する術
2 若者の大量失業化
3 薄利の農村ビジネス
4 公務員になりたい
第2章 農村の国際詐欺師たち
1 名声と消費のエンターテイメント
2 デジタル世代による識字の活用
3 好まれるアメリカ人とドル
4 格差が育む拝金主義
5 「正しくなさ」が薄まるとき
第3章 ゴリアテに立ち向かうダビデ
1 反白人感情
2 「新植民地主義」に対する愛国主義運動
3 武装勢力と資源をめぐる西側諸国の「陰謀」
4 別格の「白人」としてのロシア
第4章 陰謀論に共感する
1 メディアの民主化
2 フランスの金融帝国主義
3 ディアスポラ活動家による代弁
4 好感を勝ち取った中国とロシア
第5章 「俺たちは腹が減っている」
1 食料危機のグローバルメカニズム
2 貿易の自由化による食文化の変容
3 一次産品輸出による自立の夢想
4 政治家たちの憂い
第6章 自分たちの農法を忘れた人びと
1 失われた技術
2 農業の陳腐化
3 二一世紀の「新たな」緑の革命
4 援助による格差の拡大
第7章 過重労働をこなす女性たち
1 農村女性の過重労働
2 ジェンダー政策の誤想
3 開発援助のディストピア
4 農業を美化した帰結
終 章 国際協力の再構築
1 知識生産の視点の転換
2 グローバリゼーションの不均衡を軽減させる
友松夕香:yukatomomatsu[at]hosei.ac.jp
(* [at] の部分を@に修正してご使用ください)
