日本の国際開発協力(シリーズ国際開発・第4巻)
後藤一美・大野泉・渡辺利夫 編著
- 発刊日:2005年6月
- ISBN:978-4-535-55376-7
- 判型:A5判
- ページ数:296ページ
内容紹介
戦後日本の国際社会における「自分探しの旅」=ODA50年の歴史を、研究と実践の両面から振り返り、今後の課題と展望を提示する。
目次
序章 日本の国際開発協力を問う/後藤一美
- 1 開発援助の世界とは:同床異夢
- 2 援助行政と公共政策:協力同心
- 3 グローバル化と国益:鏡映描写
- 4 新援助政策のあり方:雲外蒼天
- 補論
1章 援助理念/渡辺利夫
- 1 政府開発援助大綱
- 2 自助努力とは何か
- 3 日本のODAの開発効果をどう考えるか
- 4 日本は貧困削減戦略(PRSP)体制にどう対応するか
- 5 ガバナンス論を日本のODAに生かす道はあるか
- 6 日本の対中ODAをどうする?
- 7 フロンティアとしての環境協力
2章 援助行政・援助政策/杉下恒夫
- 1 50年の日本の援助行政の移り変わりと課題
- 2 日本の援助政策の変遷と形成過程
- 3 現在の援助行政と援助政策の展望
3章 資金協力/木下俊彦
- 1 はじめに
- 2 日本の資金協力の特徴
- 3 動員可能資源の組み合わせを
- 4 東アジア諸国との経済連携協定(EPA)と開発協力のリンクの必要性
- 5 おわりに
4章 技術協力/三好皓一
- 1 はじめに
- 2 技術協力を構成する要素
- 3 技術協力を取り巻く環境の変化
- 4 JICAの対応と変化
- 5 おわりに:国別・課題別アプローチの強化に向けて
5章 援助評価/牟田博光
- 1 わが国の援助評価の推移
- 2 援助評価の基本的考え方
- 3 評価の結果
- 4 今後の課題と展望
6章 国際機関と日本の協力/大野 泉
- 1 はじめに
- 2 世銀の変革:開発哲学の「ソフト化」と「現地化」
- 3 国連開発グループ:「人間開発」パラダイムとシステム効率化
- 4 世銀と国連の「接近」?:貧困削減、平和構築、グラント化
- 5 日本のODAの展開と課題
- 6 国際機関と日本の協力:能動的な国際機関政策を模索して
- 7 最後に:残された課題
7章 開発コンサルタントの役割/橋本強司
- 1 開発コンサルタントの役割とその変化の概観
- 2 開発協力の変遷と方向性
- 3 日本の開発協力事例と開発コンサルタント
- 4 これからの開発協力における開発コンサルタント
- 5 新たなパートナーシップによる開発協力のために
8章 自治体の国際協力/吉田 均
- 1 本章の目的
- 2 地方自治体の国際協力に関する世界的潮流
- 3 国際協力の概要
- 4 国際協力の分野別状況
- 5 政府機関との連携状況
- 6 地方自治体の国際協力に対する評価
- 7 結論と課題
9章 NGOの国際協力/大橋正明
- 1 NGOとは何か:NGOとその周辺
- 2 日本における国際協力NGOの歴史
- 3 日本のNGOによる国際協力の現状と課題
- 4 日本政府とNGOの関係と今後の方向
- 5 まとめ:グローバル化のなかの日本の国際協力NGO
10章 メディアにみるODA認識/草野 厚・岡本岳大
- 1 問題関心の所在:ODAとメディアの役割
- 2 新聞社説は何を主張してきたのか
- 3 政策形成、世論形成におけるメディアの役割
- 4 おわりに