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CEIS企画セッション「厄介な問題に挑戦する境界知作業者とエンパ シー能力」12/17開催(会員・一般)

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環境情報科学センター(CEIS)研究発表大会・企画セッション:厄介な問題に挑戦する境界知作業者とエンパシー能力

12月17日(日曜)13:00-16:00、オンラインで以下のCEIS企画セッションを開催します。厄介な社会課題にアプローチする「対話の場」のあり方に関心のある皆さんのご参加をお待ちしています。

開催概要

  • 開催日程:12月17日(日曜) 13:00-16:00
  • 開催方法:オンライン(Zoom)*申込みいただいた方にZoomアドレスをお知らせします。

参加申込:

ご所属・お名前を書いたメールを、以下の事務局へお送りください。
Zoomアドレスなどをご案内します。

  • 事務局メール:haneka.nin [at] fuji.waseda.jp(* [at] の部分を@に修正してご使用ください)

企画セッションの趣旨と目的:

気候変動や災害対策などの社会問題の特性は、トランス・サイエンス的課題(trans-scientific questions)あるいは厄介な問題(wicked problems)であり、「科学に問うことはできるが、科学で答えることはできない」という性質を持つ。

こうした厄介な問題の「解決策」としては、科学と政治と社会の協働による「対話の場」の形成と新たな知識生産によって「成解」を創ることで、社会的納得性が得られると考えられてきた。

しかし、どのような「対話の場」を形成し、「対話の場」をどのように「学びの場」へ進化させることが、政策決定プロセスを経て社会が納得する「成解」の導出に繋がるのかは不明な点が多い。

本企画セッション「厄介な問題に挑戦する境界知作業者とエンパシー能力」は、「対話の場」の形成と「学びの場」への進化における社会的学習プロセスのあり方、「対話の場に」=「学びの場」における境界知作業者(boundary knowledge worker)の役割、境界知作業者とエンパシー能力のあり方などに注目し、気候変動や災害対策などの厄介な問題の「解決」へ有効な「対話の場」=「学びの場」とは何かを広く議論し、深く考える。

プログラム:

司会:松岡俊二(早稲田大学大学院アジア太平洋研究科・教授)

報告:13:00-14:00

1. 寺本 剛(中央大学理工学部・教授、哲学)

「対話の難しさと重要性:トランス・サイエンス的課題と厄介な問題」

概要:

科学技術と政治と社会とが絡み合う問題には本質的に不確実性が伴うため、多様なアクターによる「対話の場」を通じた合意形成が求められる。しかし、そこには独特の難しさがある。本報告では、1970年代に登場したトランス・サイエンス的課題と厄介な問題というコンセプトを手がかりに、「対話の場」による意思決定の難しさについて考え、粘り強く付き合い、多様なアクターが「対話の場」を通して学び合うプロセス(「学びの場」)を社会全体で形成していくことの重要性を指摘する。

2. 松岡俊二(早稲田大学大学院アジア太平洋研究科・教授、環境経済・政策学)

「科学と政治と社会の協働による対話の場:1F地域塾と福島再生塾」

概要:

福島における復興と廃炉に関する調査研究を進める中で、科学(多様な専門家)と政治(国・地方行政)と社会(地域住民・国民)の協働による「対話の場」=「
学びの場」の重要性と必要性を考えるに至った。本報告では、2022年7月から地域社会、国・東電、研究者、マスコミ関係者などで始めた1F廃炉を対象とした1F地域塾、2023年度末に設立予定の原子力災害からの地域再生・まちづくりを対象とした福島再生塾を対象に、「対話の場」のあり方を考察する。また、スリーマイル島原発(TMI-2)廃炉に関する市民パネルやイギリス、フランスなどの気候市民会議などについても言及し、「対話の場」=「学びの場」とは何かについて論じる。

3. 辻岳 史(国立環境研究所福島地域協働研究拠点・主任研究員、地域社会学)

「境界知作業者とは誰か?:科学・政治・社会の協働による『対話の場』のキーパーソンに焦点をあてて」

概要:

近年、科学技術と政治と社会とが絡み合う厄介な問題(環境問題や災害対策など)に対処するため、多様なアクターによる「対話の場」を形成する意義が指摘され
ている。そして、「対話の場」の形成に貢献する存在として、境界知作業者に注目が集まっている。境界知作業者は科学・政治・社会の諸領域を横断して活動し、専門知と地域知を繋ぐ役割を果たすと指摘されているが、具体的な人物像や能力は明らかにされていない。本報告では、環境研究や災害研究などの諸分野で提起されている境界知作業者と類似の概念(honest brokerや政策起業家など)をレビューし、境界知作業者の具体的な人物像と能力を抽出し、日本社会における境界知作業者・育成の課題を明らかにすることを試みる。

討論:14:00-14:40

  • 葛西優香(東日本大震災・原子力災害 伝承館・常任研究員)
  • 前川直哉(福島大学教育推進機構高等教育企画室・准教授)
  • 田村哲樹(名古屋大学大学院法学研究科・教授)
  • 戸川卓哉(国立環境研究所福島地域協働研究拠点・主任研究員)

休憩:14:40-14:50

総合討論:14:50-16:00


本件にかんするお問い合わせ先

環境情報科学センター(CEIS)研究発表大会・事務局

  • haneka.nin [at] fuji.waseda.jp(* [at] の部分を@に修正してご使用ください)

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