新刊案内 『レジリエンスは動詞である─アフリカ遊牧社会からの関係/脈絡論アプローチ』(京都大学学術出版会)
私ども科研費チームは、欧州大学院大学のグレタ・センプリチェ研究員、米国エモリー大学ピーター・D・リトル教授との共編著で、Reconsidering Resilience in African Pastoralism: Towards a Relational and Contextual Approachを昨年刊行しましたが、この度、同書の和訳版『レジリエンスは動詞である─アフリカ遊牧社会からの関係/脈絡論アプローチ』を京都大学学術出版会から刊行しました。
今日、「レジリエンス」は「SDGs」とともに、人新世の地球を救う鍵のように言われておりますが、外部からは脆弱でレジリエンス強化の対象と眼差され続けてきたアフリカ遊牧民の側から、揺らぐ生の脈絡に応じた日々のダイナミックな実践—すなわち動詞—こそがレジリエンスに他ならぬことを明らかにし、政策と実践の転換を促した国際共同研究の成果です。
本書のエピローグは、英国サセックス大学のイアン・スクーンズ教授が執筆しており、各章を評価しながら総括しています。ご高覧いただければ幸いです。
日本語版 『レジリエンスは動詞である─アフリカ遊牧社会からの関係/脈絡論アプローチ』(京都大学学術出版会)
今日、「レジリエンス」は「SDGs」とともに、人新世の地球を救う鍵のように言われる。しかしそのいずれもが根本的な疑念を抱えている。すなわち誰のための何のためのレジリエンスであり持続可能な開発なのかということだ。外部からは脆弱でレジリエンス強化の対象と眼差され続けてきたアフリカ遊牧民の側から、揺らぐ生の脈絡に応じた日々のダイナミックな実践——すなわち動詞——こそがレジリエンスに他ならぬことを明らかにし、政策と実践の転換を促す画期的な国際共同研究。
英語版 Reconsidering Resilience in African Pastoralism: Towards a Relational and Contextual Approach (Trans Pacific Press)
What does resilience mean? This is a question frequently asked and one that this book challenges and turns on its head. This book interrogates the increasingly overused concept of resilience by examining its application to a series of case studies focused on pastoralists in Africa. Through anthropological approaches, t
本件にかんするお問い合わせ先
湖中真哉(静岡県立大学国際関係学部教授)
- https://ir.u-shizuoka-ken.ac.jp/climateafurica/
- localizationtoafrica [at] gmail.com(* [at] の部分を@に修正してご使用ください)