[RG19-4] 開発とビジネス(FY2019-2021)
Development and Business
主査:佐藤 寛(アジア経済研究所)
SDGs時代を迎えて、開発にかかわるアクターは国際機関、援助機関、NGOのみならず大小の企業にも広がっている。本部会では、とりわけ日本の中小企業アクターに注目し(場合によっては大企業、多国籍企業も含む)、民間企業がどのような形で「途上国の開発問題/社会問題」解決に貢献できるのかを、具体的な取り組み事例の検討を中心に行う。
すでに2010年頃からBOPビジネス、インクルーシブビジナスなどへのJICA、ジェトロ、経産省、国際機関(UNDP、IFCなど)からの補助金助成も行われており、こうした補助を受けた先進的企業を中心に具体的な事例の報告は数多く集積されている。
またアジア経済研究所では2016年度、17年度の二度にわたり「開発とビジネス」短期集中研修事業を行ない企業の事例もケーススタディーとして検討した。本部会ではすでに知られているこうした有名事例のみならず、まだビジネスモデルが形成できていない中小事例も積極的に収集する。これらの事例検討を手がかりに、より幅広い視野から「ビジネスと開発」にかかわる理論的、実践的な問題の抽出を行いたい。
活動内容としては、研究の途中経過を国際開発学会の研究大会等で報告するとともに、『国際開発研究』の特集企画なども行っていきたい。可能であれば三年程度のスパンで研究会を継続し、最終的には開発側とビジネス側双方にとっての「入門書」的なテキストを作成することを目指す。