[RG23-1] ジェンダーと開発
Gender and Development
代表:甲斐田きよみ(文京学院大学)
目的
現在、国際社会において、ジェンダー平等と女性のエンパワメントの推進が、開発における重要な取り組み課題として認識されている。持続可能な開発目標(SDGs)においても、ジェンダー平等と女性のエンパワメントの推進が独立した開発目標として掲げられるとともに、分野横断的な視点としても位置付けられている。
1970年以降に形成されてきた「ジェンダーと開発」という領域は、開発協力の場において女性を可視化し、グローバルにローカルに、政策、組織、地域社会、世帯レベルで生じている課題をあぶり出してきたと考える。
一方で、SDGsの達成度やジェンダー格差指数が示すように、これらの課題を解決するための取り組みは、未だに十分であるとは言えない。
グットプラクティスは積み重ねられてきているもの、個々の取り組みが線や面に繋がり変化をもたらすほどではない。
SDGsにおける「誰一人取り残さない」ための多様性の視点は、多様な性のあり方やジェンダーに関する交差性を視野に入れることよりジェンダー課題を深めている。しかし、男女格差の議論を後退させるような誤解も生んでいる。
本研究部会は、ジェンダーと開発に関する実務者と研究者の接点として協働する場を創出し、日本国内及び国際協力を通じたジェンダー平等と女性と エンパワメントの促進に向けて、多様な人々の状況に寄り添う、より具体的な取り組みを検討する。
成果
定期的な研究会を通じて、マクロレベルの政策や理論とミクロレベルの現場の間を埋めるための、情報共有、調査や啓発活動のためのアプローチを検討し、大会での企画セッションの開催及び学会誌での特集号の掲載を目指す。
初年度は、メンバー間の情報共有及び2年目以降の具体的な成果内容の検討を行っている。
2年度目にあたる2023年度は、共通課題についての企画セッションと特集号の掲載に向けた活動、招聘スピーカーによる公開セミナーの開催を計画している。
研究部会へのお問い合わせ
事務局・本間まり子(早稲田大学)
- m.homma [at] aoni.waseda.jp(* [at] の部分を@に修正してご使用ください)