グローバル連携委員会からのお知らせ(2024年2月)

グローバル連携委員会では、以下の3つの活動を行いました。

1.北東アジア開発協力フォーラムへの代表者派遣

2023年11月27日(月)にタイのバンコク市で開催された北東アジア開発協力フォーラム(North-East Asia Development Cooperation Forum 2023)に、国際開発学会の代表として高田潤一会員(東京工業大学)と狩野剛会員(金沢工業大学)にご参加いただきました。

中国、韓国、ロシアの国際開発学会と連携し、国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)がホストとして毎年開催している同フォーラムでは、各国の開発援助・国際協力のトレンドについて情報交換すると共に、特定のテーマについて議論を交わしています。

今回のフォーラムでは、国際協力と技術的イノベーションというテーマのもと、活発な議論が交わされました。高田会員(情報通信と国際開発)と狩野会員(デジタル技術と国際開発)は、それぞれの専門分野における知見・経験を踏まえて、会議での議論に重要な貢献をしていただきました。

2.学会年次大会における韓国国際開発学会との合同セッションの開催

2023年11月12日(日曜)に上智大学で開催された国際開発学会・年次大会において、韓国国際開発学会(KAIDEC)との合同セッションを開催しました。

「日本と韓国による国際開発協力の展望」と題した同セッションでは、KAIDECから招聘したDr. Han Seung-Heon(Korea Institute of Public Administration)による講演「Global emerging issues and context shifts in the era of complex crisis: Integrated perspectives on the field of public administration in Korea」と、Dr. Kang Woo Chul(Korea EXIM Bank)による講演「Solidarity between Korea and Japan in the era of complex crises」があり、ディスカッサントして鄭傚民会員(京都大学)にご参加いただきました。

韓国の国際開発研究ならびに開発援助実務の潮流を踏まえつつ、いかにして複合的な危機が起きている途上国の現状に対して支援を行うことができるのかについて、多様な視点から刺激的な議論が交わされました。とくに、ディスカッサントの鄭会員には、韓国と日本の両国の状況を踏まえた視点から非常に示唆的なコメントをしていただきました。

3.韓国国際開発学会の冬季大会への代表者派遣

2023年12月8日(金曜)に韓国のソウル市で開かれた韓国国際開発学会(KAIDEC)の冬季大会に、国際開発学会の代表として近藤久洋会員(埼玉大学)と牛久晴香会員(北海学園大学)にご参加いただきました。

同大会において、近藤会員は「How Should Politics Be Positioned in International Development?: Implications from International Development in Japan」と題した講演を行い、牛久会員は「Beyond Pride and Prejudice: International Development Studies and African Area Studies in Japan」と題した講演を行いました。

どちらの講演も韓国の国際開発研究者たちから高い評価を得たとのメッセージが、後日、KAIDECの国際交流委員長からJASIDグローバル連携委員長宛てに送られてきたことを申し添えます。

このように、秋から冬にかけて開かれた国際的な議論の場に、積極的に会員の方々にご参加いただいてきました。いずれの会員も、非常にご多忙なスケジュールの中にもかかわらずご快諾くださり、とても貴重なご貢献をしていただきました。グローバル連携委員会として、心よりお礼申し上げます。

また、これらの国際会議等への派遣にあたり、今期新たに立ち上がった人材推薦ワーキンググループの先生方から多大なご支援を賜りました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

なお、こうした国際的な場への代表派遣を検討する際には、会議のテーマと合致した専門分野の方々にお願いをしておりますが、できるだけ若手の会員にもご参加いただけるようにしたいと考えております。引き続き、会員の皆さまのご理解とご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

グローバル連携委員会
委員長:北村友人(東京大学)




社会共創委員会からのお知らせ(2024年2月)

2024年度より、以下の3委員会を統合し、新たに「社会共創委員会」を設置することとなった。

統合前の各委員会の昨年度の活動報告は以下のとおり。

2023年度活動報告

社会連携委員会(委員長:川口純)

  1. 市民社会との連携企画:「開発協力大綱の改定とその主要論点ー市民社会の主張とはどのようなものか?」を開催した。国際協力系NGO のスタッフ4名が登壇し、前回の改定時のふりかえり、今回の改定にあたって開発協力の理念や実施原則等について議論を実施した。
  2. グローバルフェスタにおいて「国際開発キャリアセミナー」を開催した。佐藤会長、大橋委員、荻巣会員がご登壇し、多数の若手参加者を得た。院生の参加者が主であり、闊達な質疑応答がなされた。

研究×実践委員会(委員長:小林誉明)

第34 回全国大会にて委員会主催(共催も含む)のラウンドテーブルを三つ企画しました。それぞれのセッションは委員会のメンバーがイニシアティブをとり、学会内外からリソースパーソンを巻き込んで企画を進めているものとなります。

1.「ソーシャルビジネスにおける研究の貢献可能性:インドの離島エリアにおけるe-Health ビジネスの事例から」
登壇者:狩野剛、功能聡子、岡崎善朗、佐藤峰、内藤智之

2.「国際開発(学)の「埋葬」と「再生」―世代を超えた、グローバルなサステナビリティの確保を射程に入れて―」(地方展開委員会との共催)
登壇者:佐藤峰、小林誉明、木全洋一郎、梶英樹

3.「大国間競争の時代にODA で「普遍的価値」を促進することの意味を問う」
登壇者:志賀裕朗、福岡杏里紗、荒井真紀子、小林誉明

地方展開委員会(委員長:佐野麻由子)

  • 2023 年6 月10 日の第24 回春季大会(国際教養大学)で「地方展開委員会RT 地方からみた『内なる国際化』と協働の可能性」を主催、参加者と内なる国際化を中長期的、短期的どのように位置づけるのか、移民社会にむけて検討すべき課題は何かについて意見交換を行った。
  • 国際開発学会出前講座の今後の運営について考えるために登録して下さった会員にアンケートを実施、今後の在り方について検討した。

国際開発学会第12期:委員会の構成および幹事の委嘱

共同委員長

  • 木全洋一郎(JICA)
  • 工藤尚悟(国際教養大学)
  • 杉田映理(大阪大学)

委員

  • 坂上勝基(神戸大学)
  • 佐藤 寛(開発社会学舎)
  • 藤山真由美(NTC インターナショナル)

幹事

  • 梶 英樹(高知大学)
  • 河野敬子(ECFA)
  • 小林誉明(横浜国立大学)

2024年度活動計画

◆設置目的

日本・先進国を含めたグローバルな観点から時代に合った国際開発学の再定義、学会から日本社会への貢献、新たな学会・パートナーの獲得のため、国際開発学会の内外の多様な団体・個人と連携した事業の企画・形成をし、広く学会員に呼び掛けてその実施展開を先導・調整・支援する。

◆活動計画

以下の3 つの柱において、具体的な企画を検討していく。

(1)連携・協働

  • 地方、企業・団体、他学会との共同セミナー・研究プロジェクトを実施
  • 海外の学会・団体、国際機関との連携 ※グローバル連携委員会との連携

(2)発信

  • 学部生、高校生等若者向け発信 ※人材育成委員会との連携
  • 各種イベント(グローバルフェスタ等)での発信

(3)支援・協働

  • 地方大会におけるプレナリーやエクスカーションプログラム

社会共創委員会・共同委員長:
木全洋一郎(JICA)
工藤尚悟(国際教養大学)
杉田映理(大阪大学)




グローバル連携委員会からのお知らせ(2023年5月)

グローバル連携委員会では、次の2つの活動を行いました。

1.学会誌英文号『国際開発研究』31巻3号(2023年2月)の刊行

本学会の学会誌で、毎年、英文号を刊行することとなり、そのための準備を進めてきました。今回、その最初の号として、『国際開発研究』31巻3号を刊行することができました。

今後、第3号は英語のみによって編纂されていきます。今回の英文号の立ち上げにあたっては、佐藤仁・会長ならびに島田剛・学会誌編集委員長をはじめ、多くの方のご支援を得て実現することができました。すべての方のお名前を挙げることはできませんが、この場をお借りして心よりお礼申し上げます。

また、会員の皆様には、ぜひ積極的に英語論文をご投稿いただくと共に、国内外の(元)留学生や関係者の方々にご投稿を勧めていただきますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。


2.英語論文執筆ワークショップ(Writeshop)の開催

2024年2月刊行予定の『国際開発研究』32号3号の特集論文を国内外の若手研究者の方々に執筆していただくために、タイのチュラロンコン大学との共催で英語論文執筆ワークショップ(Writeshop)を2023年3月27日にバンコクで開催しました。このワークショップで研究発表していただいた論文を中心に、特集を企画する予定です。また、今後も、こうしたワークショップを年に一回開催し、優れた論文の掘り起こしに努めていきたいと考えています。

【Writeshopの概要】

テーマ:

Shifting Practices and Experiences of Development Cooperation in Southeast Asia: Understanding local voice and agency

共催機関:

Center for Social Development Studies (CSDS) and M.A. and Ph.D. Program in International Development Studies (MAIDS-GRID), Faculty of Political Science, Chulalongkorn University; Office of International Affairs, Chulalongkorn University; and Japan Society for International Development

プログラム:

<Welcome remarks>

Dr. Bhanubhatra “Kaan” Jittiang
Assistant Dean for International Affairs and Director of the M.A. and Ph.D. Program in International Development Studies (MAIDS-GRID)

Dr. Yuto Kitamura
Graduate School of Education, University of Tokyo (on behalf of JASID)


<Overview and objectives for WriteShop / Participant self-introduction>

Dr. Carl Middleton
Director, Center for Social Development Studies, Faculty of Political Science, Chulalongkorn University


<Session 1>

Nguyen Thi Thuy Trang (with Dr. Edward Lahiff)
“Shifting Practices & Experiences of Development Cooperation in Southeast Asia: Understanding Local Voice and Agency”

Thol Dina
“Natures and Conditionalities of Traditional Donors and Its Effects on Project Implementation: Experiences from the World Bank Funded Projects in Cambodia”

  • Discussant: Dr. Jin Sato followed by Q&A

<Session 2>

Supitcha Punya
“Laos after graduation from the Least Developed Country status”

Tay Zar Myo Win and Ye Min Zaw
“The politics of International Aid in a post-coup of Myanmar: Norms, powers, and interests”

  • Discussant: Dr. Yuto Kitamura followed by Q&A

<Session 3>

Masatoshi Hara
“A Development Strategic Study on the ODA for Middle-Income Trap in Southeast Asia”

Josephine Therese Emily G. Teves
“Governmentality in the Context of a British-funded Activate Bangsamoro 1 Project in the Bangsamoro Autonomous Region in Muslim Mindanao, Philippines”

  • Discussant: Dr. Pattajit Tangsinmunkong followed by Q&A

<Session 4>

Thianchai Surimas
“How the villagers of Baan Boon Ruang think globally and act locally: co-creation of knowledge and Thai Baan Research”

Hanna Nur Afifah Yogar
“Designing Fairyland: The Enchantment of “Nusantara” and the Beings’ Disenchantment”

  • Discussant: Dr. Soyeun Kim followed by Q&A

グローバル連携委員会
委員長:北村友人(東京大学)




グローバル連携委員会からのお知らせ(2023年2月)

国際開発学会(JASID)と韓国国際開発協力学会(KAIDEC)の国際学術交流事業として、JASIDの秋季大会においてJASIDとKAIDECの共同セッション「国際開発協力を促進する新たなアプローチの展望(Prospects for New Approaches to Promote International Development Cooperation)」を2022年12月4日に開催しました。

なお、このセッションでは英語が使用され、対面とオンラインのハイブリッド形式で実施されました。セッションの概要は、以下の通りです。

Opening Remarks

  • Dr. Sung Gyu Kim (President of KAIDEC / Asiatic Research Institute, Korea University)
    Digital Transformation and Sustainable Development Cooperation: the Case of Artificial Intelligence
  • Dr. Kyung Ryul Park (KAIST Graduate School of Science and Technology)
    Education and Sustainable Development Cooperation: Japanese experiences
  • Dr. Takayo Ogisu (Faculty of Global Studies, Sophia University)

Moderator:

  • Dr. Yuto Kitamura (Chair of the Global Engagement Committee, JASID / Graduate School of Education, The University of Tokyo)

このセッションの詳細については、本ニューズレターの「セッション報告」をご参照ください。

グローバル連携委員会
委員長:北村友人(東京大学)




グローバル連携委員会からのお知らせ(2022年11月)

1.北東アジア開発協力フォーラムの共催

国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)がコーディネーターとなり、北東アジア4か国(日本、中国、韓国、ロシア)における国際開発関連学会の共催で毎年開いている北東アジア開発協力フォーラムを、2022年8月24・25日に開催しました。

国際開発学会(JASID)からは、佐藤寛会員(アジア経済研究所)がJASID主催セッションでの基調講演を行い、内海悠二会員(名古屋大学)、劉靖会員(東北大学)、芦田明美会員(名古屋大学)が中国、韓国、ロシアの各主催セッションでコメンテーターとして登壇しました。それぞれのセッションで、今後の国際開発協力のあり方について活発な議論が交わされました。

北東アジア開発協力フォーラム2022:プログラム
North-East Asia Development Cooperation Forum 2022

  • Virtual / 24-25 August 2022
  • 9:00 am (Moscow) / 2:00 pm (Beijing) / 3:00 pm (Seoul / Tokyo)

Organized by

  • ESCAP East and North-East Asia Office,
  • China International Development Research Network (CIDRN),
  • Japan Society for International Development (JASID),
  • Korea Association of International Development and Cooperation (KAIDEC), and
  • Russian Association of International Development Assistance Experts (RAIDAE)

Concept Note

Overall theme of the Forum 2022: Agile and risk-informed development cooperation towards achieving the 2030 Agenda for Sustainable Development

Target participants
• Members of partner networks (CIDRN, JASID, KAIDEC, RAIDAE)
• Policymakers, development cooperation agencies, and international organizations
• Experts, practitioners, stakeholders working on development cooperation from the East and North-East Asia subregion and development cooperation partner countries

Provisional Programme

24 August (Wednesday): Day 1

15:00 – 15:10 Opening
Mr. Ganbold Baasanjav (Head, ESCAP East and North-East Asia Office)

15:10 – 16:10 Scene-Setting Session: Highlights of the 2022 Development Cooperation Forum Survey Study
  • Moderator: Ms. Fideles Sadicon (Sustainable Development Officer, ESCAP East and North-East Asia Office)
  • Presentation of the survey study (Financing for Sustainable Development Office, UN DESA) [20 mins]
  • Perspectives from partner networks [10 mins each]
    Dr. Yao Shuai (Associate Research Fellow, Deputy Director of Institute of International Development Cooperation, Chinese Academy of International Trade and Economic Cooperation, Ministry of Commerce)
    Dr. Yuto Kitamura (The University of Tokyo)
    Prof. Youngwan Kim (Sogang University)
16:10 – 17:10 Session 1: New Cosmopolitanism? North-East Asia’s contribution to Global Public Goods for Development
  • Moderator: Dr. Chuanhong Zhang (Associate Professor/Director of Development Aid Studies at COHD/CIDGA, CAU)
  • Keynote speech/presentation Prof. Xu Xiuli (Dean, CIDGA, CAU) [20 mins]
  • Discussants: [10 mins]
    Prof. Kyung Ryul Park (Korea Advanced Institute of Science and Technology)
    Dr. Yuji Utsumi (Associate Professor, Nagoya University)
    Prof. Evgeniy N. Grachikov (RUDN University)
  • Q&A [10 minutes]

25 August (Thursday): Day 2

15:00 – 16:00 Session 2: Implementing Sustainable Development Goals in Korea
  • Moderator: Prof. Heejin Lee (Yonsei University)
  • Keynote speech/presentation Prof. Jooyoung Kwak (Yonsei University) [20
    mins]
  • Discussants: [10 mins each]
    Zhou Taidong (Director, China Center for International Knowledge on Development)
    Dr. Jing Liu (Associate Professor, Tohoku University)
    Mr. Andrey Sakharov (RANEPA)
  • Q&A [10 minutes]
16:00 – 17:00 Session 3: Exploring a New Discourse for International Cooperation
  • Moderator: Dr. Yuto Kitamura (The University of Tokyo)
  • Keynote speech/presentation (Dr. Kan Hiroshi Sato, Institute of Developing
    Economies) [20 mins]
  • Discussants: [10 mins]
    Dr. Chuanhong Zhang (Associate Professor/Director of Development Aid Studies at COHD/CIDGA, CAU)
    Prof. Kyungyon Moon (Jeonbuk National University)
    Prof. Denis Degterev
  • Q&A [10 minutes]

17:00 – 18:00 Session 4: Boosting cooperation: How to incorporate academic expertise into the work on the ground

  • Moderator: Prof. Denis Degterev
  • Keynote speech/presentation [20 mins]
  • Discussants: [10 mins]
    Prof. Zheng Yu (Fudan University)
    Dr. Akemi Ashida (Associate Professor, Nagoya University)
    Prof. Hyunjin Choi (Kyunghee University)
  • Q&A [10 minutes]

2.書籍『ウクライナ危機から考える「戦争」と「教育」』の出版

グローバル連携委員会が、日本教育学会国際交流委員会ならびに日本比較教育学会国際交流委員会と連携して2022年3月25日に開催した緊急セミナー「ウクライナ情勢を考える――教育学に何ができるか?」での議論をベースにした書籍が、10月5日に刊行されました。

日本教育学会国際交流委員会編『ウクライナ危機から考える「戦争」と「教育」』(教育開発研究所)という本で、小松太郎会員(上智大学)、小玉重夫氏(東京大学)、澤野由紀子氏(聖心女子大学)、そして私(北村)の4名で、戦争と教育についてさまざまな視点から議論を行いました。

今後も、情勢の変化を見極めながら、紛争の問題についてグローバル連携委員会としても考えていきたいと思います。

グローバル連携委員会
委員長:北村友人(東京大学)




国際ワークショップ(WriteShop)のご案内と「若手研究者による英語論文の募集」11月18日締切(会員限定)

グローバル連携委員会では、タイのチュラロンコン大学と連携して、2023年3月27・28日に国際ワークショップ「東南アジアの国際開発協力における変容する実践・経験」をバンコクで開催します。

このワークショップは、若手研究者による研究交流の場となることを目指しています。テーマに沿った英語の論文(フルペーパー)を書き上げていることが、参加の条件となります。応募多数の場合は、論文要旨(アブストラクト)にもとづく選抜が行われます(アブストラクトの提出締切:2022年11月18日)。

なお、このワークショップで発表された論文のうち優れた論考については、査読を経たうえで、2024年2月に刊行予定の『国際開発研究』32巻3号(英文号)に特集論文として掲載する予定です。そのため、通常のワークショップではなく「WriteShop」と銘打ち、発表していただく論文を練り上げるために参加者たちで議論することが、このワークショップの重要な目的となっています。

国際ワークショップならびに応募の詳細については、以下のURLをご参照ください。

国際ワークショップの概要

Shifting Practices and Experiences of Development Cooperation in Southeast Asia:
Understanding local voice and agency

27th and 28th March 2023,
Faculty of Political Science, Chulalongkorn University

Call for abstracts/ papers

This WriteShop invites abstracts/ full papers from early career researchers in Southeast Asia whose work addresses any of the following themes, or related questions under the overarching topic “Shifting Practices and Experiences of Development Cooperation in Southeast Asia: Understanding local voice and agency”.

Timeline

Date

  • 18 November 2022
    Submission of abstract (max 300 words)
  • 2 December 2022
    Selected abstracts announced
  • 3 February 2023
    Submission of draft papers (6000 words)
  • 27-28 March 2023
    WriteShop at Chulalongkorn University, Bangkok
  • 28 April 2023
    Submission of revised full papers for peer review

For inquiries and submission of abstracts, please contact: Dr. Carl Middleton via email. In your abstract submission, please include your name, affiliation, and current country/ location of residence.


本件にかんするお問い合わせ先

国際開発学会・グローバル連携委員会
委員長:北村友人

  • yuto[at] (* [at] の部分を@に修正してご使用ください)

Chulalongkorn University
Dr. Carl Middleton

  • [at] (* [at] の部分を@に修正してご使用ください)



グローバル連携委員会からのお知らせ(2022年8月)

グローバル連携委員会では、以前にお伝えしましたように、2023年2月の刊行を目指して、学会誌編集委員会と連携して学会誌英文号の準備作業を進めています。それに加えて、以下の活動を行いました。

1.国際ワークショップの開催

現在準備を進めている学会誌英文号の刊行へ向けて、特集企画のテーマを検討することを目的とした国際ワークショップを開催しました。このワークショップは、佐藤寛会員(ジェトロ・アジア経済研究所)が代表している研究プロジェクトと連携し、タイのチュラロンコン大学との共催で開いたものです。英文号の編集委員ならびに国際諮問委員の参加を得て、活発な議論が交わされました。

  • テーマ:Development Knowledge: Asian Style
  • 日時:17:00-19:00 (JST), March 18, 2022(Zoomによるオンライン開催)

プログラム

17:00 Opening Remark
by Dr. Kim Eun Mee (Rector, Ewha Womans University, South Korea)

17:10 Provocation/Questioning Development Knowledge in Asia
by Dr. Soyeun Kim (Sogang University, South Korea)

17:30 Struggle for Shaping Asian Development Sociology
by Dr. Sato Kan Hiroshi (Institute of Developing Economies, Japan)

17:45 Development Sociology in India
by Dr. Yutaka Sato (Tsuru University, Japan)

18:00 Primary Comment
by Dr. Surichai Wungaeo (Chulalongkorn University, Thailand)

18:10 Comments
from other observers

18:30 Reply
from presenters and Discussion

19:00 Closing Remark
by Dr. Jin Sato (President of JASID, The University of Tokyo, Japan)
Moderator: Dr. Yuto Kitamura, (Chief Editor for the Journal of International Development Studies [English-only issues], The University of Tokyo, Japan)


2.ウクライナ緊急セミナーの開催

2022年2月から始まったロシアによるウクライナへの侵攻を受けて、教育学の視点から何ができるのかを考えるために、以下の緊急セミナーを開催しました。このセミナーは、日本教育学会国際交流委員会が主催し、本委員会と日本比較教育学会・国際交流委員会との共催で開いたものです。

現在、ロシアによるウクライナへの侵攻が続き、多くの人命が失われています。国外に脱出できない人も多く、また、国外に逃れることができた人々にも難民としての厳しい現実が待っています。とくに、子どもたちは厳しい状況に置かれています。こうした状況に対して、教育と平和の問題について考えるため、関連学会と連携して緊急セミナーを開催しました。

このセミナーでは、これまで国連機関の教育担当官や国際協力機構(JICA)の専門家としてボスニア・ヘルツェゴビナ、コソボ、アフガニスタンなどの紛争経験地域において教育協力事業に携わってこられた、小松太郎会員(上智大学)にご登壇いただきました。

  • テーマ:ウクライナ情勢を考える:教育学に何ができるか?
  • 日時:2022年3月24日(木曜)15:00~16:30(Zoomによるオンライン開催)

プログラム

  1. 主催者代表の挨拶:小玉重夫(東京大学/日本教育学会会長)
  2. 対談:小松太郎(上智大学)× 北村友人(東京大学)

グローバル連携委員会
委員長:北村友人(東京大学)




グローバル連携委員会からのお知らせ(2022年5月)

グローバル連携委員会では、日本教育学会国際交流委員会ならびに日本比較教育学会国際交流委員会と連携して、緊急セミナー「ウクライナ情勢を考える:教育学に何ができるか?」を、2022年3月24日にオンライン開催しました。

現在、ロシアによるウクライナへの侵攻が続き、厳しい状況が続くなか、教育が果たすべき役割などについて考えることの重要性について、専門家を招いた座談会を開き、さまざまな観点から論じました。

本セミナーでは、これまで国連機関の教育担当官や国際協力機構(JICA)の専門家としてボスニア・ヘルツェゴビナ、コソボ、アフガニスタンなどの紛争経験地域において教育協力事業に携わってこられた、上智大学教授の小松太郎会員にご登壇いただき、グローバル連携委員長の北村との対談という形式で実施しました。

基本的に、北村から小松会員に質問を投げかけるとともに、視聴してくださった方々からのコメントや質問を適宜紹介しながら、紛争中・紛争後における教育のあり方や紛争防止としての教育の役割などについて議論しました。

300名以上の方がリアルタイムで参加してくださり、セミナー後にYouYube配信した動画(

これからウクライナの状況がどのように変化していくかを見通すことは難しいですが、今後もこうした企画を委員会として考えていきたいと思います。

グローバル連携委員会
委員長:北村友人(東京大学)




緊急セミナー「ウクライナ情勢を考える:教育学に何ができるか?」3月24日開催(会員・一般)

「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。」(ユネスコ憲章・前文、1945年)

現在、ロシアによるウクライナへの侵攻が続き、多くの人命が失われています。国外に脱出できない人も多く、また、国外に逃れることができた人々にも難民としての厳しい現実が待っています。こうした状況に対して、教育学に携わる者として何ができるのでしょうか。教育学が、直接的に戦争を止めることはできないかもしれません。しかし、少なくとも、教育と平和の問題について、いま私たちはより深く考えるべきではないでしょうか。冒頭に引用したユネスコ憲章の前文は、平和な世界を実現するうえで、人の心に働きかける営みとしての教育の重要性を訴えています。

こうした問題意識にもとづき、日本教育学会・国際交流委員会として緊急セミナーを開催することに致しました。このセミナーでは、これまで国連機関の教育担当官や国際協力機構(JICA)の専門家としてボスニア・ヘルツェゴビナ、コソボ、アフガニスタンなどの紛争経験地域において教育協力事業に携わってこられた、上智大学教授の小松太郎先生にご登壇いただきます。小松先生は、紛争の影響を受けた国や社会における教育復興に関する豊富な実務経験を有すると共に、Comparative Education ReviewやComparative Educationといった比較教育学の国際的なトップ・ジャーナルに精力的に研究成果を 発表されるなど、教育と平和に関わる学術領域で国際的に活躍されています。

今回は緊急セミナーということもあり、オンラインによる対談形式で開催します。基本的に、主催者側から小松先生に質問を投げかけるという形で、紛争中・紛争後における教育のあり方や紛争防止としての教育の役割などについて議論していきます。また、可能な範囲とはなりますが、セミナーをご視聴の方々からも質問やコメントを提起していただければと思っています。

なお、本セミナーは、日本教育学会・国際交流委員会の主催、日本比較教育学会・国際交流委員会ならびに国際開発学会・グローバル連携委員会の共催によって、開催致します。

開催概要

  • 日時:022年3月24日(木曜)15:00~16:30
  • 形式:オンライン開催(Zoomウェビナー)
  • 主催:日本教育学会・国際交流委員会
  • 共催:国際開発学会・グローバル連携委員会、日本比較教育学会・国際交流委員会

お申込み方法

事前申し込み制:3月23日(水曜)14時までに、下記のフォームにお申し込みいただいた方へZoomウェビナーの参加方法のメールをお送りいたします。
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プログラム:

  1. 主催者代表の挨拶:小玉重夫(日本教育学会会長/東京大学教授)
  2. 対談:小松太郎(上智大学教授)× 北村友人(東京大学教授)
  3. 質疑応答

講演者のプロフィール:

小松太郎(上智大学総合人間科学部教育学科・教授)

上智大学卒業、ロンドン大学LSE修士、ミネソタ大学博士。JICAパキスタン事務所、ユネスコ・パリ本部教育局、国連コソボミッション教育局、ユネスコ・サラエボ事務所、九州大学大学院准教授を経て、現職。研究分野は、開発途上国や紛争後社会の教育政策・教育行政と平和構築。

  • 専攻:国際教育開発学
  • 著作:『教育で平和をつくる-国際教育協力の仕事』(2006年)岩波ジュニア新書、『途上国世界の教育と開発-公正な世界を求めて』(編著、2016年)上智大学出版社

*対談者の北村は、国際開発学会・グローバル連携委員長、日本教育学会・国際交流委員長、日本比較教育学会・国際交流委員長を務めています。


本件にかんするお問い合わせ先

国際開発学会・グローバル連携委員会

  • [at] (* [at] の部分を@に修正してご使用ください)



グローバル連携委員会からのお知らせ(2022年2月)

グローバル連携委員会では、2021年12月15日(水曜)に英語論文執筆のためのWriting Workshopをオンラインで開催しました。講師は、グローバル連携委員のマエムラ ユウ オリバー会員(東京大学)が務めました。このワークショップは、とくに若手会員を対象としたものであり、大学院生や若手研究者たちを中心に30名近い参加者があり、熱心に講師とのやりとりを交わしました。

ワークショップ後のアンケートでは、「ワークショップが役に立ったか」という質問に対して、すべての参加者が「役に立った」(5段階評価の4あるいは5)と回答し、その8割以上が「とても役に立った」(5段階の5)という高評価をしており、非常に満足度の高いものであったことが伺えます。

自由記述のコメントでも、「もう一度開催して欲しい」という声や「シリーズとして開催して欲しい」といった意見を得ることができました。事前の準備から当日のレクチャーならびに質疑応答に至るまで、多大な時間と労力を割いてくださったマエムラ会員に、この場を借りて改めてお礼申し上げます。

こうしたワークショップを開催した目的は、若手会員が本学会の紀要ならびに海外の学術誌に英語で積極的に投稿し、国際的な発信を行っていくことを支援するためです。また、すでに総会やニューズレターでお知らせをしているように、2022年度から本学会の紀要において英文誌の定期刊行を始めることを予定しています。

そうした英語による研究発表の新たな場を設けるにあたり、とくに若手会員を中心に英語による論文執筆のスキルを向上させることが重要であると考え、グローバル連携委員会として企画しました。

今後も、定期的にこうしたワークショップ等の機会をつくり、若手のみならず多くの会員の方々のスキル向上のお手伝いができるよう、グローバル連携委員会としてさらに取り組みを進めていきます。

グローバル連携委員会
委員長:北村友人(東京大学)




グローバル連携委員会からのお知らせ(2021年11月)

グローバル連携委員会では、下記のとおり、英語による論文執筆のためのワークショップを開催します。このワークショップは、当委員会で来年からの刊行を目指して準備を進めている学会誌・英文号の立ち上げを見据えて、若手学会員の方々が英語で論文を執筆する力を底上げするために企画したものです。

  • 日時:2021年12月15日(水曜)18:00~19:30
  • 講師:マエムラ ユウ オリバー(東京大学大学院工学系研究科講師)

国際開発分野で研究を行なっている若手研究者に対する、英語による論文執筆のためのワークショップを開催します。このワークショップでは、英語で論文を執筆するにあたって意識すべき諸点や、論文投稿の際に留意すべきことなどについて紹介します。本ワークショップの対象者は、以下のとおりです。

  • 国際開発に関連する研究を行なっている留学生
  • 国際会議での研究発表や国際学術誌での論文掲載を目指している日本人学生
  • 国際開発分野の若手研究者で、英語での論文執筆や書籍出版に関する情報を求めている方

今回のワークショップに関しては、学会メーリングリストを通した応募をすでに締め切り、多くの方に参加登録をしていただくことができました。今後も、同様のワークショップを定期的に開催していく予定ですので、今回ご参加いただけない若手学会員の方々も、次の機会にご参加いただければと思います。

グローバル連携委員会
委員長・北村友人(東京大学)




Workshop announcement: Getting published — A writing workshop for early career international development scholars

国際開発学会グローバル連携委員会では、2021年12月15日に、ライティング・ワークショップを開催します。

詳細は、下記URLをご参照ください。奮ってご参加ください。




グローバル連携委員会からのお知らせ(2021年8月)

グローバル連携委員会では、海外の関連学会との連携を進めていますが、そうした活動の一つが韓国国際開発協力学会(Korea Association of International Development and Cooperation:KAIDEC)との交流事業です。毎年、韓国で開催される国際シンポジウム「済州フォーラム(Jeju Forum)」におけるKAIDEC主催イベントに、本会からの講演者を派遣しています。

今年は、オンラインでの開催となった同フォーラムに、昨年度まで「持続可能な開発とSDGs」研究部会を率いてこられた野田真里会員(茨城大学)に講演をお願いし、ご快諾いただきました。以下に、野田会員による報告を掲載いたします。とても充実したご講演をしてくださった野田会員に、グローバル連携委員会として心よりお礼申し上げます。


Jeju Forum 2021にて、招待講演「新型コロナ世界のSDGsと人間の安全保障」

野田真里(茨城大学)

去る6月25日、Jeju Forum 2021 for Peace and Prosperityにて、本学会を代表して招待講演SDGs and Human Security for ‘Leave No One Behind’ in the With/Post COVID-19 Worldを行わせていただいた。これは、本学会と長年のパートナーシップ関係にある、韓国国際開発協力学会(KAIDEC)の招待によるものであり、KAIDECと韓国国際協力機構(KOICA)による企画セッション、Promoting a More Inclusive Development Cooperation for the Post COVID-19 Eraの第一講演を務めさせていただいた。

セッションの冒頭Dr. Sookhee BAEK(KOICA副総裁)より開会の辞と本学会からの登壇への感謝の意が表され、Professor Sung Gyu KIM(KAIDEC会長)の座長の下、3本の講演と指定討論者によるディスカッションが行われた。セッションの模様はインターネットでも発信された。同フォーラムは2001年、韓国外務省の全面的な支援により「平和の島」済州島にてスタート。アビジット・バナジー(MIT教授、2019年ノーベル経済学賞受賞)、潘基文(元国連事務総長)等、各界の著名人も登壇している。

今回、大変貴重な機会をいただいた、佐藤仁会長、北村友人常任理事・グローバル連携委員長に心より感謝申し上げる。また、本講演は昨年度まで代表を務めた「持続可能な開発とSDGs」研究部会および、現在副代表をつとめている「開発のレジリエンスとSDGs」研究部会での研究によるところが大きく、両研究部会でお世話になった会員各位に改めて御礼申し上げたい。


グローバル連携委員長・北村友人(東京大学)




グローバル連携委員会

Global Engagement

国際開発のネットワークをアジアに、そして世界に広げる

海外の開発系学会や国際機関との連携、英文誌の発行、国際ワークショップの開催

  • 委員長:北村友人(東京大学)
  • 幹事:荻巣崇世(上智大学)、近藤久洋(埼玉大学)、華井和代(東京大学)、マエムラ・ユウ・オリバー(東京大学)、キム・ソヤン(ソガン大学)

関連情報

YouTube・グローバル連携委員会委員長インタビュー(後編)
YouTube・グローバル連携委員会委員長インタビュー(前編)