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NL37巻2号 [2026.08]

『グローバルサウスとパブリックガバナンス』研究部会 活動報告(2026年8月)

グローバルサウスとパブリックガバナンス

Global South and Public Governance
  • 代表者:加藤 敏恭(アイ・シー・ネット)
  • 副代表:佐藤 敦郎(広島市立大学)

研究部会の目的と期待される成果

本研究部会は、「グローバルサウス諸国のパブリックガバナンスに係る学際的な研究の場を提供し、学術研究者、政府・国際機関職員、国際開発実務者の協働・共創を促進する」ことを目的として、2026年度(2025年10月―2026年9月)に新たに設立された。
本研究部会は三年間の活動を通じて、以下の3つの成果の達成を目指している。

  1. グローバルサウス諸国のパブリックガバナンスに関する学会発表、学会大会での企画セッションやラウンドテーブルの実施、学会誌特集号の発刊、書籍の出版
  2. グローバルサウス諸国のパブリックガバナンス分野での協力と連携に向けた施策の提案および実施への積極的な関与
  3. 部会員同士の情報交換やネットワークの構築

本研究部会の成果を通じて、革新的な研究のアイデアや視点を学会内外に発信していくことが望まれる。そのため、本研究部会では研究分野を広く捉え、国際開発学、地域・国研究、行政学、財政学、経済学、政治学、社会学、文化人類学などの専門家の参加と交流を積極的に奨励していく。

2026年度の活動実績

本研究部会第1年目(2026年7月末時点)では、4回の部会会合を実施した。9月に第5回目の部会会合を予定している。以下では、各会合の活動をまとめる。

第1回会合(2025年11月28日15:00-17:00;ハイブリッド)

第1回会合では、各メンバーが自己紹介および関心がある研究テーマ概略を紹介し、本研究部会の目的、成果、計画、予算、研究テーマおよび部会運営方法について協議し確認した。

形態:ハイブリッド(サテライトキャンパスひろしま+オンライン)

概要
・各メンバーの自己紹介・近況・関心テーマ
・研究部会の目的、期待される成果、計画、予算
・研究部会の進め方(案)
・第1年の活動(案)

参加者数:13名

第2回会合(2026年1月29日10:00-12:00; オンライン)

第2回では、2026年度と2027年度の活動計画案と研究テーマをより深く検討した。以下の8つのテーマが提起され、部会メンバーの発表内容と日程について協議した。

  1. ガバナンスと財政/行政/地方自治
  2. ガバナンスと汚職・政官関係
  3. ガバナンスとインフラ/公共投資
  4. ガバナンスとコミュニティ
  5. ガバナンスと経済発展
  6. ガバナンスと平和構築・復興(災害復興を含む)
  7. 地域(仏語・スペイン語圏を含む)のガバナンス
  8. 国際協力(JICA・国際機関など)とガバナンス

概要
・第1回会合の振り返り
・初参加メンバーの自己紹介・近況・関心テーマ
・第1年、第2年の活動(案)
・各メンバーの報告テーマと日程

参加者数:14名

第3回会合(2026年3月27日10:00-12:30; オンライン)

第3回会合では、上述の研究テーマ1(ガバナンスと財政/行政/地方自治)について、加藤敏恭(アイ・シー・ネット)がJICAプロジェクト研究をベースに、グローバルサウス諸国の行政分野の課題について報告した。

また、行政学の第一人者でありJICAプロジェクト研究の国内支援委員長を務められた稲継裕昭教授(早稲田大学・政治経済学術院)をゲスト講師としてお招きし、加藤報告へのコメントと行政学から見たグローバルサウスの行政に関する問題提起を行っていただいた。

概要
報告:加藤敏恭(アイ・シー・ネット)『グローバルサウス諸国の行政分野の課題』
ゲスト講義:稲継裕昭教授(早稲田大学・政治経済学術院)『行政学から見たグローバルサウス(GS)行政の課題と今後の研究展望~加藤報告へのコメントと問題提起』

参加者数:14名

第4回会合(2026年6月26日14:00-17:00;ハイブリッド)

第4回会合では、研究テーマ1(ガバナンスと財政/行政/地方自治)に関して、2つの報告を行った。渡辺広毅(JICA長期専門家)、安西尚子(アイ・シー・ネット)、房前理恵(アイ・シー・ネット)は、JICAによるバングラデシュの都市ガバナンス支援に基づくガバナンス改善の考察を報告した。また、佐藤敦郎(広島市立大学)は、ラオスの女性同盟に注目し、ラオス政府の政策実施能力を補完するガバナンスについて報告した。

また、研究テーマ3(ガバナンスとインフラ/公共投資)に関して、杉山紗弥佳(東京大学)と森川想(東京大学)がスリランカの灌漑インフラ再生事業のステークホルダーに注目し、インフラ事業実施プロセスでの課題の考察結果を報告した。

形態:ハイブリッド(東京大学本郷キャンパス)

概要
報告1:渡辺広毅(JICA長期専門家)・安西尚子(アイ・シー・ネット)・房前理恵(アイ・シー・ネット)『バングラデシュのガバナンス改善に向けて~都市ガバナンス支援に基づく考察』
報告2:杉山紗弥佳(東京大学)・森川想(東京大学)『途上国のインフラ事業実施過程における課題の考察:スリランカの灌漑インフラ再生事業におけるステークホルダーに注目して』
報告3:佐藤敦郎(広島市立大学)『政府の政策実施能力を補完するガバナンス―ラオス女性同盟の協働・ネットワーク』

参加者数:12名

第5回会合(2026年9月28日10:00-12:30;オンライン)(予定)

本研究部会では、2026年度9月に第5回会合を開催し、部会メンバーによる3つの報告を予定している。研究テーマ2(ガバナンスと汚職対策・官民関係)について味志優(九州大学)と小山田英治(同志社大学)、研究テーマ4(ガバナンスとコミュニティ)について藍澤淑雄(青山学院大学)が報告する予定である。

概要
報告1:味志優(九州大学)『タンザニア農村部における『汚職政治家』再選に関する語り』
報告2:小山田英治(同志社大学)『汚職対策における現状と課題』
報告3:藍澤淑雄(青山学院大学)『選択的埋め込みとハイブリッド・ガバナンス:タンザニア零細鉱業(ASM)におけるインフォーマリティからの考察』

以上


『グローバルサウスとパブリックガバナンス』研究部会
代表:加藤 敏恭(アイ・シー・ネット)

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