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RESEARCH GROUPS

研究部会

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倫理的食農システムと農村発展

Ethical Agri-food Systems and Rural Development

主査:池上甲一(フリーランス)

貧困削減は、2000年に国連で採択された「ミレニアム開発目標」(MDGs)と同様に、2015年採択の「持続可能な開発目標」(SDGs)でも第1目標に位置づけられています。貧困人口の多くは南側諸国の農民です。だから、農村発展はSDGsの観点からも高い優先度を持っています。

しかし、現行のグローバル食農システムの下で貧困を抜け出すことは困難です。フェアトレード(FT)はこの状況を改善する可能性を持っていますが、今のところその可能性を十分に発揮できていません。その理由のひとつに、FT市場の狭さがあります。FT商品は消費者にとって直接自分の効用改善につながるとは感じにくいからです。

そこで重要になるのは消費者の社会的責任に対する認識、南側生産者への共感といった倫理性(アダム・スミスの「徳の経済」)です。人権、環境、公正さに配慮するエシカル消費の定着と拡大はこうした倫理性の具体化の一例として捉えることができるでしょう。

本研究部会では、FTとエシカル消費(両者を合わせて倫理的取引とする)に基づく倫理的食農システムが生み出す農村発展の成果と課題を解明します。その際に、国際的に関心が高くなっている「食への権利」や「食料主権」といった食料運動の観点も参照します。  本研究部会では以下の3点が主な成果になると考えています。

  1. 現行食農システムの問題解明と倫理的食農システムの構築・拡大条件。
  2. 貧困削減を含む農村の総合的な発展への道筋。
  3. 特に「先進国」の消費者に対する倫理的食農システムの利点の提示とそれによるFT市場の拡大。